2000円以内の気に入った本は迷わず買いなさい

社畜に生きる40歳は毎日通勤で往復4時間(笑)。それでも楽しく前向きに生きていけてる理由は、読書にあった。

勉強しろっていうことでしょ??つまりではない「学問のススメ」

読書の良いところとして、新刊を購入して新しい知識を得るのはもちろある。知恵者の最も新鮮な頭の中をのぞくことはとても有意義なことだ。

 

しかし、本のもう一つの1面は過去の知恵に触れることだ。先人がその時代において何を考え、未来をどう描いていたのか。そして、未来を生きる我々はその期待を受けて今どのように生きているかを振り返るとても良い機会となる。

 

今回ご紹介する本は、福沢諭吉の「学問のススメ」を齋藤孝氏が現代語訳した「現代語訳  学問のすすめ」である。

 

この名著、意外に読んだことある人は少ない。学校で習う作品ではあるが、手に取ろうとするには抵抗があるということだ。福沢諭吉が書いた時代で、この本は超ベストセラーとなった。日本中のほとんどの人が読んだと言われている。

 

当時の政府は薩摩・長州出身のものが重要ポストを占め、派閥が横行していた。能力のある者でも出身が異なれば優遇される時代ではなかったのだ。また、女性の社会進出がまったく進んでいない時代において、福沢諭吉は女性の地位向上も説いた。

 

「学問のススメ」というと「あなた、もっと勉強しなさいよ」と親から小言を言われるような印象を受けるタイトルであるが、そもそも机に向かう学問だけを指しているのではなく、「今の時代を踏まえ、これからの時代をどう生きるか」というテーマをかなりわかりやすく明確に説明している。

 

今から100年も前の話であるが、当時の諸外国の脅威を正確に把握し、日本の課題を客観的に見極め、将来の日本の在り方を描くにあたり、国民一人一人がどうあるべきかを説いている。

 

これは、現代に生きる我々にまったく同じように当てはまる。福沢諭吉が今の時代に生きていたらどのように思うだろうか。そんなことを考えてしまうほど、偉大な人物だと思った。